枯木から 梅ほころびて 春知らす国会では、衆議院の予算委員会で来週の2月24日(水)に中央公聴会が開催、3月2日に衆議院可決で、年度内に成立できる見込みとなりました。今後の焦点は、ワクチンの接種ですが、その第一号として、昨日、国立病院機構・東京医療センターの医師と看護師に、ファイザー製のワクチンが打たれました。今後、100病院の医師や看護師ら約4万人に接種されて、2万人について副作用の有無など接種後の健康状況を観察して定期的に公表することになっています。各地の自治体や病院では、ワクチン接種の準備に入っていますが、ワクチンや治療薬の情報や認識の共有は低く、ワクチンのデーターの結果やアレルギー・拒否反応などの情報開示を早めにしていかなければなりません。3月中旬には医療従事者ら約370万人が対象の優先接種が始まり、一般の皆さんの接種に移りますが、自治体の希望や離島や過疎地においても、地域では様々な事情があり、接種計画は、地方自治体に任せ、現場の裁量を認めるべきです。海外ではワクチン獲得競争が激しく、高齢者約3600万人接種が始まる4月までに必要量が確保できるか焦点ですが、国のスケジュールがはっきりしていないため、自治体の側もスケジュールを固められない。接種をする会場や医師を押さえたいけど、押さえられない所もあります。コロナ感染から1年たちましたが、ワクチンも、マスクも、国内で作れない現状が明らかになりました。それに限らず半導体、携帯や造船、電化製品や衣服なども日本では生産できまできません。なぜこうなってしまったのか! それは、企業が株や金融の利益優先でモノ作りや国内生産拠点を海外に移しすぎたからであり、これを機会に、必要なものは国内で生産できるように、モノ作りや中小企業の経営維持、ベンチャー投資に予算配分し、研究開発ができるような税制にしておくべきです。資源にも乏しい、エネルギー、食物も海外から調達する国であるのに、日本でものを作り、輸出を増やしている産業・企業がいくつあるのか。経済力が弱まれば、財政再建も社会保障も減速し、地方振興もあり得ません。経済は心臓であり、それが弱まればいろんな臓器が動かなくなります。異次元の金融緩和の出口。少子高齢化、労働人口減少、株価の高騰はいつまで続くのか。世界的な株高は異常であり、異次元緩和しても、成長戦略が働かないと、産業競争力をつけないといけません。日本の経営者も高齢化してきて、生え抜きで、年功序列の活力を失っています。女性や異業種の抜擢、引き抜きがありません。問題意識をどうするか。企業の投資と意思決定を柔軟かつ弾力的に、大胆に行われるよう、世界に視野を向け、開かれたものでなければなりません。新しいコロナ後の経済や国際システムのあり方については、明日の19日に開催されるG7先進国首脳会議でのテーマであり、しっかりと経済や安全保障について、いち早く政界の動きをとらえて、日本の考えを主張し、協議しておく必要があります。