ウクライナ住民投票

ウクライナ南東部のロシアへの併合を問う住民投票は、戦闘中で多くの住民が避難している中で、武装した兵士が「選挙委員」を伴い、住民に銃口を向け戸別訪問で投票を強制し、どこで誰が開票したかも判らない所で行われたまさに茶番劇。国際法の規範を無視した国連憲章違反行為であり、これをもって、ウクライナの領土を併合することは到底認められません。

私は、1993年にソ連からロシアへの移行後の大統領選挙に行きましたが、この時は、国連によって国際選挙監視団が編成され、国際社会が認めるものでした。カンボジアやアフリカのスーダンなどの紛争後の選挙でも、国際監視団のもとに行われましたが、国の統治には、公正で公平な選挙が必要であり、世界各国の理解と納得が必要です。

2014年のクリミア併合の時も、混迷時に住民投票をさせて、混乱の中で紛争の種をまいて、侵略しましたが、ロシアは、武力侵攻によって混とんと揺さぶりの新たな不安定を作って、そこに力を差し込んでいこうとするハイブリッドによる侵略は、国際社会としても、許されない国際秩序のルールの破壊行為です。我が国としても、ウクライナ領土の変更を認めない決議案を国連安保理に提出すべきであり、ウクライナ領土の併合は断固、認めるわけには行けません。

クレムリンでの併合宣言は、プーチンによる一人芝居であり、ロシア崩壊の号砲となるでしょう。